政府機関
インド・テランガナ州政府
リール動画をエンゲージメント獲得と情報提供に活用
社会福祉の向上とサービス提供の近代化をミッションに掲げるインドのテランガナ州政府は、公的なプログラムやイニシアチブを幅広く監督しています。そうしたサービスに市民が効率よくアクセスできるようにするには、正確な情報をタイムリーに発信しなければなりません。
課題
ソーシャルメディアと広報の担当チームは、市民への一貫した情報提供において大きな課題に直面していました。最新情報のタイムリーな発信に懸命に取り組んではいたものの、トレーニングの不足や業界基準の変化により、いまひとつ市民を引きつけることができていませんでした。加えて、発信業務が縦割りになっていたため、連携やメッセージ拡散の機会を生かせていませんでした。州政府のトップ層は、州内全域への最新情報の伝達や告知について改善の余地があると見ていました。
ソリューション
テランガナ州政府は、動画の力を活用して情報発信のレベルを引き上げ、市民の関心を高めることにしました。現在オンラインでは短尺動画が最もよく見られているフォーマットであることから、リーチとエンゲージメントを最大化するにあたり、FacebookとInstagramのリールを選択しました。
担当チームは、ベストプラクティスに基づいて、鮮度が高く思わず見たくなる動画を作成し、情報が得られて見て楽しい、シェアも簡単なコンテンツに仕上げました。視聴体験の質と動画の効果を高めるために、テキストオーバーレイやフィルター、エフェクトなども幅広く駆使しました。また、荒しや悪用、ハラスメントを防ぎ、市民からの州政府に対する評判を高めるために、Facebookに組み込まれたキーワードブロック機能も利用しました。
テランガナ州政府は、政府の電子化という目標に向けて、リール動画を使って新しい取り組みの開始を宣伝しました。このデジタルキオスクプログラムは、わざわざ役所に来訪せずとも10の基本サービス(出生・死亡証明書の取得、水道・電気料金の支払い、住民票や収入証明書の再発行など)を利用できるようにすることを目指す大がかりな取り組みです。QRコード決済などの高度な機能も付いているため、非接触で透明性が高く、使いやすいサービスになっています。
成果
デジタルキオスクの開始をリール動画で市民に告知した結果、以前の動画施策よりも再生数が大幅に増加しました。
4.1万回
キオスクプログラムを告知したリール動画の再生数
4倍
リール動画の再生数(動画の平均再生数との比較)
「政府にとって市民の皆さんに効果的に情報を発信することは重要課題です。キャンペーン戦略にリール動画を加えたことで、市民がいる場所でリーチできるようになり、さまざまな部署からの重要な注意喚起や告知を発信する体制が強化されました。手軽に見られるコンテンツをリールで発信することにより、ソーシャルメディアや広報の施策でより多くの州内在住者にプラスの効果をもたらせるようになったと言えます」
B.Venugopal Reddy氏
テランガナ州電子技術・通信局、情報技術部、デジタルメディア課
テランガナ州政府
学び
- ベストプラクティスを参考にする: テランガナ州政府は、ソーシャルメディアアカウントの運用は、単にコンテンツを作って公開するだけではないことに気づきました。リール動画の成果を最大化するには、その使いこなし方についてまずベストプラクティスを確認する必要がありました。
- メッセージを明確にする: テランガナ州政府は、あいまいな表現や感情をあおるような表現を見直して、直接的で行動に移せる内容のリール動画を制作しました。
- 有意義な内容にする:テランガナ州政府のソーシャルメディア・広報チームは、「役に立つ直接的な情報を発信するよりも、くだらない内容のほうが再生数を稼げる」という誤解を解きました。
- 目を引く画像を取り入れる: デジタルキオスクプログラムによって市民の負担が減ることが伝わるように、サムネイルにMeeSevaキオスクの画像を含めました。
- コンテンツカレンダーを管理する: 市民への発信活動に関する計画を立て、そのスケジュールに沿って行動することで、コンテンツ制作を改善し、効果を高めることができました。