「バブみ」至上主義の日本に一石? ハリウッドを席巻する“あえて痩ける”輪郭
かつて美容界隈で、ここまで面長が敬遠された時代があっただろうか。SNSを見れば人中短縮のためのメイクや美容整形が人気で、顎のラインはシュッとさせても頬や目の下には痩けのない、影のないなめらかでいわゆる「バブみ」のある顔を誰もが目指しているように見える。面長の私には肩身が狭い風潮だ。しかしハリウッドでは俄然ジョールファット除去がトレンド。ジェナ・オルテガにデミ・ムーア、シャーリーズ・セロンにヘイリー・ビーバー、アリアナ・グランデなど、あくまで噂レベルではあるけれど、年齢を問わず、およそ有名な女性セレブのほとんどすべてが頬の脂肪を除去するジョールファット除去手術を受けたと囁かれている。
脂肪のない頬骨を強調したフェイスラインは、どうやら欧米、特にアメリカではセクシーかつ若さの象徴ともされている模様。日本では美容整形で頬の痩けは埋める傾向にあるので、東西で目指す方向性が真逆と言っていい。
最近だと、ジェナ・オルテガのビフォーアフターがわかりやすいかもしれない。日本でも糸リフトで顎から頬にかけて逆三角形のシルエットにする施術がブームだけれど、ここまで頬を凹ませることは稀。顔の下半分にこだわるのは一緒でも、面長&凹凸のメリハリを重視するのがハリウッド。これはブロンザーやチーク、ハイライトを何種類も駆使して彫りを際立たせるコントゥアーメイクにとにかく時間をかけるセレブたちのメイクルーティン動画(キム・カーダシアンやヘイリーはその名手だ)を観れば、納得が行く。
ちなみに通常ジョールファット除去は頬骨の辺りへのフィラー注射と合わせて行い、より角張ったフェイスラインがいいとされている。もちろん人によっては加齢によって頬の肉が削げただけだという可能性も否めないけれど、若さの象徴でもある顔の脂肪を人工的に除去してしまうのはもったいないような気もする。頬がスッキリしていることで、垢抜けた印象が出るのはわかるけれど。
そう考えると、美の基準って場所が変わればこんな風に真逆になることもある、曖昧なもの。日本の俳優も昭和には、むしろ面長美人が持て囃されていたことを思えば、時代によっても変化すると言えよう。つまり一過性の流行に自分の顔の特徴が当てはまらないからと言って落ち込むよりも、自分らしいパーツやフェイスラインをいかに生かすか考えた方が生産的かつ前向きってこと。もちろん流行メイクは気になるけれど、面長には面長の魅力ってものがあるはずなのだ。私も、ベビーフェイスは無理でも、ハリウッドスターのような陰影を生かしたメイクにシフトしてみようかなと思えたのだった。
Text: Moyuru Sakai Editor: Makiko Yoshida
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