BEAUTY / WELLNESS

毎朝、顔を氷水に浸す生活を2週間続けてみた。エディターが感じた心身の変化とは

朝から予定や仕事のことが頭を駆け巡り、心身が整わないまま一日を始める。そんな日々を送っていたUK版『VOGUE』のエディターが試したのは、近年注目されている「顔を氷水に浸す」習慣。ヘイリー・ビーバーベラ・ハディッドらも取り入れるこの方法を2週間続けて、感じた変化とは?
毎朝、顔を氷水に浸す生活を2週間続けてみた。エディターが感じた心身の変化とは
Photo: annick vanderschelden photography/Getty Images

神経系に働きかける、朝一の新習慣に2週間トライ

「神経系を整える」という言葉を、何かにつけて耳にするようになった。だが長い間、私は神経系にまつわるアドバイスをことごとく聞き流していた。「セルフケア」や「マインドフルネス」と同じように、言葉自体が次第に意味を失い、天然石の美顔ローラーや複雑なウェルネス習慣を売るための謳い文句にすぎないと思っていたからだ。

ところが慢性的な体調不良に悩まされるようになり、突如として神経系に強い関心を持つようになった。ようやくそれが、漠然とした抽象的なものではなく、ストレスへの反応から自分の体をどう感じるかまで、あらゆることを司る複雑なコントロールセンターだと知ったのだ。

乱れた神経系を少しでも落ち着かせる方法は、呼吸法からライフスタイルそのものの見直しまで数え切れないほどある。なかでも近年注目を集めている手軽な方法のひとつが、顔を氷水に浸すというもの。実際、研究では、顔への冷刺激によって副交感神経の働きが促され、心拍数が低下することなどが示されている。簡単に言えば、顔を冷やすことで、体がストレス状態からより落ち着いた状態へと切り替わる可能性があるということだ。

そうと知れば、自分で試してみるしかない。そこで、毎朝の習慣として取り入れてみることにした。とはいえ、目覚めてまだ頭もぼんやりしているうちから、大きなボウルいっぱいの氷水に顔を突っ込むのは、決して簡単なことではなかった。実際にやってみた結果は次の通りだ。

1週目

毎朝、顔を氷水に浸す生活を2週間続けてみた。エディターが感じた心身の変化とは
Photo: annick vanderschelden photography/Getty Images

最初の1週間は、慣れるまでに少し時間がかかった。毎朝、何をするよりもまずボウルに氷と冷やした水を入れ、顔を少しずつ、約15秒間浸した。これが思っていた以上に難しい。顔を水につけるたびに、すぐに引き上げたくなった。水中で息を止める感覚に慣れていなかったからだ。それでも、数秒経つと少しずつ楽にできることに気づいた。そして驚いたことに、次第に体がリラックスし始めたのを実感した。

その感覚は少し不思議だった。コールドプランジ(冷水浴)で得られるような強烈な高揚感ではなく、むしろ穏やかな感覚がじわじわと広がっていく。私は朝、ストレスを感じながら目覚めることが多い。頭の中でその日のToDoリストを確認し、メッセージをチェックするうちに、コルチゾールにせき立てられるようにベッドを出て一日をスタートする。ところが氷水に顔を浸すことで、そのパターンが断ち切られた。起きて、顔を浸し、そこから一日を始める──3日目か4日目には、この習慣が楽しみになっていた。さらに、顔を冷やすことで、むくみをすっきりさせる効果も期待できる。ヘイリー・ビーバーケイト・モスベラ・ハディッドが取り入れているのも納得だ。

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2週目

2週目になる頃には、氷水のルーティーンにもすっかり慣れ、歯磨きと同じくらい自然な朝の習慣になっていた。近くに泳げる海もない私にとって、わざわざ水風呂に飛び込むような無茶をせずとも、心身が落ち着く感覚を味わえる方法としては、これが一番だった。タッピングやバタフライハグなど、神経系を整えるためにこれまで試してきたさまざまな方法とは違い、これは今後も続けたいと思っている。

そしてUK版『VOGUE』のビューティー&ウェルネス・エディター、モーガン・ファーゴが教えてくれたように、毎回ボウルを氷でいっぱいにする必要はない。ボウル自体を冷凍庫に入れておき、使うときに水を注ぐだけでもいい。時間がなければ、氷を顔の上で滑らせるだけでもOKだ。

氷水に顔を浸すことで、朝に感じるストレスはかなり軽減されたものの、これは慢性的な神経系の乱れを解消する魔法の治療法ではない。もちろん、これだけですべてを解決できるものでもない。例えば、氷水に顔を浸したところで、悪夢のような通勤時間がなくなるわけでも、漠然とした不安や慢性的なストレスが解消されるわけでもないのだ。

ただ、こうした方法も、例えばブレスワーク(呼吸法)など、ほかのアプローチと組み合わせて取り入れることができると思う。場合によっては、心穏やかに過ごせるよう、生き方そのものを見直していくことも必要だろう。

この2週間で、私は“禅の境地”に達したか? 残念ながら、答えはノー。それでも、少しは変化があったか? それなら間違いなく、イエスだ。

Text: Daisy Jones Adaptation: Kie Uchino
From VOGUE.UK

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